出雲の国を天津神に国を譲るという国土献上の神話劇です。

優しく解説

天照大御神は、孫の瓊瓊杵尊に出雲の国を治めさせようと考えられ、二柱の神(武甕槌命と経津主命)に命じて、この国を治めている大国主命に、この国を天津神の御子に譲るかどうかを問いました。

大国主命はしばらく考える様子でしたが、もし自分の子どもたちがよいというのであれば、この国は天津神の御子にお譲り致しますと答えました。大国主命には、事代主命と建御名方命という二柱の子供がいましたが、そのうち建御名方命は、力じまんの神でなかなか納得しませんでした。

そこで両神と力競べをすることにしました。合戦で負けた建御名方命は、父である大国主命に従うことを約束しました。その後、建御名方命は信濃国に移り、信濃国(長野県)の国造りをしました。

こうして出雲の国は、天津神に譲られたという物語です。

 

備中神楽のストーリー

登場の神々

1.経津主命(ふつぬしのみこと)

2.武甕槌命(たけみかづちのみこと)

3.大国主命(おおくにぬしのみこと)

4.稲脊脛命(いなせはぎのみこと)

5.事代主命(ことしろぬしのみこと)

6.建御名方命(たけみなかたのみこと)

 

まず両神が天照大御神の神勅を受け、葦原中津国を、譲るように天から降りてくる。


両神は一旦幕の中で休息し大国主命が登場。優雅な舞の中に家内安全、健康長寿などを祈念し福の種のプレゼントがある。その後再び両神が登場し国譲りを大国主命に迫るが交渉が決裂した。

そこへ稲脊脛命が仲裁に入り、話を取り持つことになった。その後、稲脊脛命は大国主命に子供に相談すればいいと提案し、美保関で釣りをしている事代主命(通称:えびっさん)を迎えに行くように頼まれる。

事代主命が登場し釣り遊びしているところに大国主命が再度登場し事代主命と相談。新しいお宮の建設を条件に、国を譲ることを決め、両神は承諾した。

しかしながら国譲りに反対の建御名方命(鬼)は、両神に戦いを挑んだ。二柱を相手に建御名方命は、力尽きて負け戦になり、出雲の国はめでたく献上し日本の礎が作られ現在に繋がっています。